福祉に関する事業をサポートするふるさと納税の具体的な活用事例の参考として、東京都と群馬県で行われた活動をご紹介します。東京都や群馬県が出身地の方はぜひ参考にしてください。

東京都文京区のケース

東京都文京区では、子供がいる生活困窮世帯に対して、ふるさと納税が活用されています。その一例は、フードバンクなどを用いて、自宅に食品を配送するための資金を集める活動です。活動を通す中で継続的に必要な支援の状況を把握できるような体制づくりや、各家庭をソーシャルワークで繋げ、悩みごとや困りごとの相談窓口になるような活動が行われています。

実際に2017年度の活動では、約150世帯に食品を配送できるほどの資金を集めることができ、対象家庭から喜びのメッセージが数多く届きました。この結果から見ても、社会的実用性が証明された事業といえます。またふるさと納税に参加して寄付された方は、事業の進行状況が確認できるWebサイト上で、希望であれば名前を公表してもらうことも可能です。ふるさと納税で寄付をする人が増えれば、より多くの家庭に食品が送られるようになるでしょう。

群馬県前橋市のケース

群馬県前橋市では、原則によって決まっている児童養護施設で、タイガーマスク運動が行われています。タイガーマスク運動とは、入所の対象年齢を過ぎた、18歳以上の子供たちの自立を経済的に支援する活動です。タイガーマスク運動は、創業者である川村正剛氏を中心に全国の協働者に支援を求めると同時に、ふるさと納税で児童養護施設退所後の子供を支えるプロジェクトが2017年3月より開始されました。ただし、養護施設を出るときにすべての子供が自立できるわけではありません。

少しでも子供たちの自立を支援するための活動内容は、新生活準備支度金として15万円の支給、自動車運転免許取得にかかる自己負担費用を無料にする活動です。寄付者に対しては、送付しているパンフレットに子供たちの声を紹介したり、活動の意義について説明したりしています。2017年3月に、児童養護施設を退所する7名に新生活準備支度金が支給されています。

今回は、日常生活を送る上で悩みを抱えている子供たちを支援する活動について紹介しました。物品などのお礼の品はありませんが、子供たちが明るい未来に歩いて行く手助けをできることには大きな意義があるのではないでしょうか。

ふるさと納税には、出身地や他県の自治体に寄付をすることで、特産品などのお礼の品がもらえるイメージがあるかもしれません。実はそれ以外に、お礼の品を設けていないふるさと納税があるのです。福祉活動などをサポートすることで、社会的な貢献ができることに意義を持った活動が行われています。

もちろん特産品などのお礼の品がもらえるようなふるさと納税でも、出身地の活性化につなげることはできますが、本当に困っている子供たちに手を差し伸べられる活動にも注目が集まっています。

肉とお米のふるさと納税では、ブランド米であるさがびよりをふるさと納税のお礼の品としてご用意しています。ふるさと納税のお礼の品に佐賀特産品を希望される方は、肉とお米のふるさと納税をぜひご利用ください。