ふるさと納税を利用している三重県熊野市と兵庫県の活用事例をご紹介します。

三重県熊野市のケース

熊野市では過疎高齢化が進んでいることが原因で、高齢者の方々が買い物や通院などで必要な交通手段を確保することができず大きな課題となっています。課題解決のために市内の山間に位置する五郷町では、自家用自動車運送が行われました。あくまでもNPO法人「のってこらい」によって開始されたサービスのため、営利目的ではありません。さらに、平成28年度には同様の課題を抱えていた飛鳥町への運行範囲の拡大を行うために、車両の追加が必要となったことからふるさと納税を募ることになりました。

事業内容や法人としての取り組みを発信し、三重県を出身地とする方々以外からも多くの支援をいただいたことにより、新たな車両を配備できるようになり支援の範囲をさらに広げることが可能になりました。また、寄付者へはお礼の手紙を送付するだけでなく、運行状況をWebサイト上で公開するなどして、全国からの支援が熊野市で役立っていることを知らせています。

兵庫県のケース

兵庫県立リハビリテーション中央病院では、子供の筋電義手の訓練が行われています。本人の意思で指を動かすことができる節電義手は150万円にもなる高額なものですが、訓練用のものであっても公費負担制度の適用はされていません。そのため、成長によって義手の交換が必要な子供達にとって負担の大きい訓練となってしまいます。そこで、リハビリテーション中央病院では訓練用義手を貸し出す「小児筋電義手バンク」を立ち上げ、ふるさと納税による寄付を募りました。

寄付者に対しては訓練用義手の貸与が行われた実績、貸与された家族からのメッセージや訓練時の子供たちの様子などをウェブサイトで公表する情報共有が行われています。取り組みの内容や意義も非常にわかりやすく紹介されているため共感もしやすく、気持ちが込められたお礼状が送付されることもあり全国から多数の支援が届いています。

三重県熊野市と兵庫県で実際に行われているふるさと納税の活用事例について、肉とお米のふるさと納税がご紹介しました。ふるさと納税による寄付・地域応援は、多くの方々の支えになっています。

上記でご紹介したこと以外にも、様々な活動を行っている自治体・地域があるため、出身地に限らず関心を持ったところへ寄付を検討するとよいでしょう。一人ひとりの温かい支援・応援が集まれば、より大きな社会貢献に繋がります。

出身地を支援したい、興味のある分野を応援したいとお考えの方は、ぜひふるさと納税の利用をご検討ください。自治体によっては、返礼品として地域の特産品をお届けするところも多いです。